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2010年9月30日木曜日

自転車を買おう

自転車用のヘルメットを買った。これまでのものは10年以上も前のもので、しかも一部欠けていたところも実はあった。だから、とうの以前に実用性をなくしていた。それでも冠っていたのは、専らクルマの運転手などから目立つため。写真の手前の奴がをれで、後ろには虹色7色のリボンが NO WAR と記したテープで貼ってあり、左脇には ci siamo sciopero generale と威勢のよいことをかいた RC のシールが貼ってある。

今度はロードレーサーを買おうと思っている。ガンガン走れるかもしれないのは、今のうちだろうから奮発してカーボン+アルミの軽いかもしれないがゴツイ格好の奴にして、10年後には再びクロモリのおとなしいスリムなものに戻れると良い。その間に、出来るだけ早く何とか折り畳めるミニバイクも買いたい、等々。

探し始めてみると、実にたくさんのメーカーが色々な機種を作っている。まず、外国のものが多いことに驚く。欧米のものだと何かおしゃれな感じがするからだろうか。西欧かぶれのしかし国粋主義者としては多いに迷う。

僕は体脂肪率が11を割り込んでいる。しかしコレステロール値と中性脂肪値が異様に高い。かろうじて生きているのは、専ら低血圧のためだろうと思う。好きな酒類といまいましい遺伝体質が原因にあるのだろう。しかし文句を言っても仕方なく、こればかりは何とか対策を打たなくてはならない。そこでジョギングをしようと、痛む膝をカバーするために筋トレを始めた。しかし、膝の痛みはなくならない。せめてとばかりに埼玉にいた時は25年以上、片道8kmを自転車で通勤した。

ところが都内に越したために自転車通勤が難しくなった。片道約20kmと自転車で走る距離としては良くなった。だが、幹線道路の至る所に「自転車通行禁止」の標識がある。大きな道路は専ら自動車のために作られているらしい。至るところに増えたスポーツクラブで泳ぐという手もあるかもしれないが、空も見えない室内の、しかも25mしかないプールをせせこましく泳ぐのは、「私は街にしか住めないから」と言いふらしているようで何ともおぞましい。スポーツクラブに貢ぐカネを自転車に回して、休日は走り回るというのは悪くない。退職迄の2年間に自転車通勤できるルートを見つけられるとも思わない。しかし、2年後からは休日も増える筈だ。

という次第で当分の間は、自転車探しをすることになりそうだ。何とも優雅。

石畳の道は世界遺産ではない?

ようやく取れた休暇を使って、3年ぶりにフィレンツェへ行ってきた。
1年半前に亡くなった親友の弔い。低劣な遺産争いの結果、退職後に予定し約束していたいたイタリア研究ができなくなったことの挨拶。そして連れ合い共々に心身ともに疲れ果てた数年間をくぐり抜けたご褒美としての休養。

3年前にもその気配は十分にあったが、中央部 centro storico の観光業地化は著しく、世界遺産だらけで替えようもない建物は変わらないものの、その中は至る所に東京等と変わらない内装の店だらけに変わり果てていた。パリでもカフェがつぶれてスタバになっている所が少なくないという。それと似た現象だろう。

ダ・ヴィンチがグライダー実験をしたという Ceceri の山から切り出された石で敷き詰めていた趣のある道も、至る所で平らなクルマで走ってもガタガタしないこぎれいなものに替えられている。石畳の道も世界遺産の街の不可欠の一部ではないのかとうめいてしまう。
(左が従来の道、自転車ならマウンテンバイクにしたくなる程。下が新しく敷かれたロードレーサーでも突っ走れるような道)


親友から電話があり、彼の息子が司法書士の論文試験に合格したと知らせてくれた。嬉しい。彼は、元気でまともだったためか下らない校則違反で高校を退学処分同然に追い出され、20代後半には何と結核におかされた苦労していた。どれだけの苦労があったことだろうか。こういう知らせを聞くと、何かと言えば老いを口実に消極的になっていることが恥ずかしくなる。